目薬

顔を真上に向けて、親指と人差し指を使って瞼を開く
目薬をスタンバイ
もう少しで滴が落ちそうなんやけど…


「・・・怖い」

『あ゛ー!!!もうじれったい!!』



さっきから何回も繰り返されてる行動を見て、もう我慢出来んくなった


「だって!怖いじゃん!!目に物が入るんよ?」

『薬や!それせな治らんやろ!』

「分かってるよ!」


やればいいんでしょ?と、何故か逆ギレした彼女は
さっきと同じ行動を開始した


『躊躇う前に点せ!』

「わかってるってば」


言いながらやっとの思いで容器から落ちた滴は見事外れて目の下へ落ちた


『(どこまで不器用やねん…)もー貸してみ?』


目の下に垂れた目薬をティッシュで拭いてる彼女から目薬を受け取る


『ほら、上向いてみ?』

「ん」


ぎゅっとティッシュを握り締め、上を向く彼女
なんやねん、その手は


『瞼は自分で持ちや』

「ん」


瞼を開いた瞬間に目薬を一滴落とした
見事目に入ったようで…


「んー!!!しみる!!(じたばた)」


そんな彼女を横目に、さっきまで読んでいた本に再び視線を戻したら


「ありがとっ!」


声がする方へ視線を向けると涙目の彼女がそこにいた
ちょっと可愛いって思ったのは内緒


「今度からお家にいる時は、目薬してもらおー」


左目だけ赤い彼女は、なんだか嬉しそうにそう言った

 

 

 

 

 

 

 

若干懐かしいですコレ

夏前くらいにメボが出来た時に作ったような・・・

ヒナさんどっくんに目薬を点されたいです